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2005年2月 1日 (火)

圧気工法とは?

圧気工法とは、立坑内またはトンネル内に圧縮空気を送り込み、湧水を排除しながら掘削する工法です。
 

●主な特徴

  1. 地下水などを排水しなくても、地下水面下の工事を高品質かつ安全に施工できる。
  2. 周囲の地盤沈下を起こさず、近接する既存構築物や道路などに影響を与えることがない。
  3. 掘削中土圧及び水圧による土砂の崩壊や土砂の流入を防ぐことかできる。

など、多くのメリットがあります。
手掘りから始まったこの工法は、徐々に開発・改良を重ね、近年では機械化、無人化、情報化による施工へと発展。今後ますます基礎の大型化、 大深度化が進む中で、安全かつ効率的な工法として大きな成果が期待されています。

2005年2月 1日(火) 01:10 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ニューマチックケーソン

概要
 ニューマチックケーソン工法(Pneumatic caisson method)の「pneumatic」は「空気の」という意味で、 「caisson」は「函(はこ)」を意味します。日本では「潜函」工法とも呼ばれています。 現在では主として鉄筋コンクリート製の函(躯体)を地上で構築し、 躯体下部に気密な作業室を設け、ここに地下水圧に見合った圧縮空気を送り込むことにより、 地下水の浸入を防ぎます。そして掘削・排土を行いながらその躯体を地中に沈めることで、橋梁や建物の基礎、 あるいはシールドトンネルなどの発進立抗、地下鉄や地下道路のトンネル本体として広く活用されています。 

原理
 ニューマチックケーソン工法は、コップを逆さにして、内部の空気が逃げないようにしながら水中に押し込んだ状態と同じように、水の浸入を空気の圧力によって防ぐ原理を応用したものです。
 オープンケーソンが両端にふたのない筒であるのに対し、ニューマチックケーソンは、ケーソンの下部に気密作業室を設け、そこに圧縮空気を送り込んで地下水の浸入を防ぎ、地上と同じ状態で掘削ができるようになっています。
 右にニューマチックケーソン工法の原理を示します。コップの中がケーソン作業室、コップの先端がケーソンの刃先にあたります。
pneu11)コップを水面上に置き、dまで沈めるとコップ内の空気が圧縮され、Pa2=Pw1となるまでコップ内に水が浸入します。

pneu22)コップ内に圧縮空気を送るとコップ内の水面は、コップ先端まで押し戻されPa3=Pw2となります。


沈下理論

pneu3 ケーソンの沈下関係は一般に下記のように表されます。ここでケーソンの沈下する条件はW>Wrとなります。
沈下力:W=Wc+Ww
沈下抵抗力:Wr=U+F+Q

W : ケーソン沈下力
Wr : ケーソン抵抗力
Wc : ケーソン躯体重量
Ww : ケーソンに載荷するその他の重量
U : 作業気圧による揚圧力
  U=作業気圧Xケーソン低面積
F : 周面摩擦力
  F=摩擦力度Xケーソン周長X沈下長
Q : 刃口下及び掘残し部の地盤反力

2005年2月 1日(火) 01:09 | | コメント (0) | トラックバック (0)

施工順序

1.据付地盤拵え工
sequence1 ケーソンを据え付ける地盤の不陸を修正し、適度な支持力が確保できるよう据付地盤拵えを行います。

2.作業室構築工
sequence2 函の下部に作業室と呼ぶ空間を設け、ここで土砂の掘削、運搬、搬出作業を行います。 作業室には地下水の圧力に見合う空気圧をかけ、作業室内での作業は常にドライな状態でできるようにしておきます。なお刃先は刃口金物により補強します。

3.艤装工
sequence3空気圧がかかっている作業室への出入りや作業室からの土砂搬出のため、鋼製の円形シャフトを設けます。このシャフトには、 地上の大気圧と作業室内の圧力差を調節するためのロック(マンロックとマテリアルロックがある)を設けます。これらのシャフトやロックの取付けを艤装工といいます。

4.沈下掘削工⇔構築工
sequence4躯体の構築は通常4m程度の高さのブロックごとに行い、構築→掘削沈下→構築を順次行い、所定の深さまで躯体を沈めていきます。

5.最終沈下、地耐力試験工
sequence5所定の深さまでケーソンが沈下した後、作業室内で地耐力試験を行い、所要の地耐力が得られていることを確認します。

6.中埋コンクリート工、艤装撤去工
sequence6地耐力の確認後、作業室の設備を撤去。中埋コンクリートを充填し、艤装撤去を行います。

7-1.橋梁基礎の場合
sequence7_1止水壁式ケーソンでは、頂版およぴピアを構築します。ただしピア式ケーソンの場合は、頂版・ピアの一部の構築を4の段階で行います。

7-2.立坑の場合(シールド発進等)
sequence7_2
シールド等の立坑であれば、シールド機の発進となります。

■仮設備図
mujin

2005年2月 1日(火) 01:02 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年1月31日 (月)

優位性 ―構造性―

 ケーソン基礎は、一般に剛体基礎として設計するため、鉛直荷重、水平荷重に対し 基礎底面および周面全体で支持でき、比較的大きな支持力を有する基礎であります。した がって、平面寸法、根入れ長などを調節することで柔軟に設計することができます。ケー ソン基礎の平面寸法として過去の実績でも30㎡程度のものから3000㎡以上のものまで あり、作用荷重に対し様々な断面で対応ができます。一方、ケーソンの床付深さは、 作業気圧の上限値と言われてきた0.4MPaを越えるケーソンも無人化施工を行うことで 実績を重ね、今やその上限値も撤廃されつつあり、現在GL-63.5m(0.55MPa)の施工実績があります。
 ケーソン基礎は、地震時における安定性、断面耐力が大きく、先般の阪神淡路大震災 においても他形式の基礎と比べて被害が少なく、耐震性に優れた基礎であると言えます。

耐震性能
 平成7年1月の兵庫県南部地震においても、ケーソン基礎の大きな損傷に関する報告はほとんどありませんでした。この基礎形式 の信頼性・優位性が改めて証明されたといえます。ニューマチックケーソンの高い耐震性を示す特徴は以下の通りです。

1.剛性が大きく、逸散減衰が大きいために、基礎への入力地震動が小さいこと。
2.基礎周面の地盤よりも、固い底面地盤に作用荷重の多くを伝達する耐荷機構であること。
3.液状化により周面地盤の抵抗力が極端こ減少しても、抵抗要素の大きな固い底面地盤で基礎を支持できること。
4.施工時に支持層を直接確認できること。

Feature_1_1

兵庫県南部地震におけるニューマチックケーソン基礎およびその周辺の被災状況
構造物名称 被災等の有無〈無は○、有は×)
周辺地盤 基礎変位 基礎本体 橋脚等 沓や床版
神戸大橋 × × × ×
ポートピア大橋 × × × ×
灘浜大橋 × ×小
阪高・六甲アイランド橋 × × × ×
阪高・西宮港橋 × × × ×
宝塚市・武庫川新橋 × ×小 ×
(株)神戸製鋼・3号高炉 × ×小 上屋○
浜手バイパス × ×
第二摩耶大橋 × ×
阪高・東神戸大橋 × ×
阪高・新芦屋川大橋 × ×
阪高・甲子園高架橋 ×
JR新幹線・加島高架橋 ×
神戸港第七突堤 上屋×
神戸港第八突堤 上屋×
神戸製鋼・連続鋳造設備 ×
第一摩耶大橋
灘大橋
六甲大橋
阪高・神戸線・武庫川橋
阪高・神戸線神崎川橋梁
兵庫県 宝塚大橋
JR新幹線・神崎川橋梁
出典:兵庫県南部地震におけるニューマチックケーソン基礎の概括的状況報告(日本圧気技術協会、H8/11)

2005年1月31日(月) 00:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年1月30日 (日)

優位性 ―施工性―

地質への対応

 ニューマチックケーソン工法は、作業室内に間隙水圧に等しい圧縮空気を送気し、ドライな状態で地盤を直視しながら 掘削を行います。そのため、あらゆる土質(粘土、シルト、砂、砂礫、玉石、大玉石混り砂礫、軟岩、硬岩)への対応が 可能です。また、地中の障害物も容易に処理・撤去できます。
 最終床付位置では平板載荷試験を行って地盤の耐力を確認することができます。

軟弱地盤への対応

 支持力が不足する大型ケーソンの初期沈下時や軟弱地盤では、刃口部の土砂を掘残すことにより沈下抵抗力を確保するこ とができます。またケーソンの傾斜に対しても、この掘残し幅を調整することにより、容易に傾斜修正が可能となります。

大玉石、軟岩、硬岩への対応

 ケーソンショベルのアタッチメントを交換することによって、大玉石、軟岩、硬岩の強度に合わせた掘削方法が選択できます。 また、大玉石や軟岩に対する発破作業は函内で行うため外部への飛石がありません。また段発発破の採用により、振動・騒音等を低減し、 周囲の影響を極力小さくすることができます。

障害物への対応

 ニューマチックケーソン工法を建築構造物の地下室等に利用する場合など、旧構造物の基礎を作業室内で処理・撤去しながら新 設構造物(基礎および地下室など)の築造ができます。

地下水と作業気圧管理
~周辺地盤への影響が少ないニューマチックケーソン工法~

 ニューマチックケーソンの作業気圧は原則として常に間隙水圧に見合った気圧とするため、周辺地盤の地下水位を下げることがありません。したがって、 周辺地盤への影響を最小限にとどめることができます。

  1. 地下水位を低下させないので、周辺地盤の井戸涸れの心配がありません。
  2. 地下水位低下による周辺地盤の圧密沈下の心配がありません。
  3. 極めて軟弱な粘性地盤でも適切な作業気圧管理により、ヒービングを起こすことなく安全な掘削ができます。
  4. 地下水面下の砂地盤でも適切な作業気圧管理により、ボイリングを引き起こすことなく安全な掘削ができます。
  5. ヒービング、ボイリングに伴う周辺地盤沈下の心配がなく、近接施工が可能です。この施工において多数の実績を有しています。
  6. 海上部など潮位の干満差による影響を受ける場所での施工は潮位連動型自動圧力調整装置の採用により、潮位に合わせた適切な作業気圧管理が実施できます。
  7. ニューマチックケーソン工法は捕助工法なしで、常に必要とする深度で基 礎を止めることができます。これに対し盤ぶくれが予想される地盤や、不 透水層が深い地盤では、地中連続璧やSMW壁による開削工法、鋼管矢板 基礎工法は床付け下の地盤改良工、デイープウェル工などの補助工法の採 用や、土留を不透水層まで深く根入れするなどの対策が必要となります。

品質、精度、能率
 ケーソンは、気中で躯体構築を行うので任意の断面を構築でき、しかも躯体の出 来形が確実である。最近は仮壁(止水壁)を設置しないでピア部を構築してピア ケーソンで施工を行うことも多く、それにより下部工の工事工程を短縮することができる。


A. 仮壁式ケーソン

B. ピアケーソン

 ケーソンの沈設精度は、圧気下で地山を目視しながら掘削を行うので沈下管理が容易であり、沈設精度が非常に高い。最近は計測機器を用いることで飛躍的に精度が向上している。
 ニューマチックケーソンは、掘削能率が一定しており、地山を目視できるので施工への対応が迅速であり、施工工期が確実である。

2005年1月30日(日) 00:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年1月29日 (土)

優位性 ―経済性―

基礎別平面形状寸法の比較
 ニューマチックケーソン基礎は底面支持面積が大きく、一般的には他の基礎形式(抗基礎、鋼管矢板基礎、地中連続璧基礎)と比較し、 平面積を小さくすることができる傾向にあります。
 ある同一条件下での3つの基礎形式の平面積を比較すると、以下の通りとなります。

基礎形状 平面形状(m) 面積(m2) 面積比率
ニューマチックケーソン基礎 20.0×10.0 178.5 1.00
鋼管矢板基礎 30.6×13.2 366.8○ 2.05
地中連続壁基礎 27.0×13.0 351.0 1.97

ニューマチックケーソン基礎

鋼管矢板基礎

地中連続壁基礎

2005年1月29日(土) 00:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年1月28日 (金)

適応性


[ ニューマチックケーソン工法の多様な形状適応例 ]

鉄道と国道に挟まれた挟隘地での近接施工

施工場所は鉄道と国道に近接し、しかもそれらを受ける水路ボックスに囲まれた非常に挟隘な地点です。この施工地点は崖錘堆積物が20m程度堆積し、基岩として凝灰角礫岩が分布しています。崖錘層は転岩、流木などを含み非常にルーズで、基岩は破砕されており、概して軟質名地盤といえます。
ケーソン形状は円形でφ7.5m、掘削深さ26.5m。近接構造物とケーソンとの距離は鉄道限界から2.0m、国道端部から3.0m、水路ボックスから1.5mとなっています。

市街地での完全路下方式による施工

市街地施工では、常設作業帯が確保できない施工が考えられます。その場合、ケーソン設備一式(ロック、排土設備、送気設備等)を路面覆工下にすべて収納した完全路下方式を用いて、通行車両に支障を与えずに施工することができます。

地下空間の利用


近接建物に囲まれた都市部挟隘地でのビル地下室ケーソンの施工

施工場所は近接建物に囲まれた挟隘地(ビルとの離隔距離は10cm~15cm)で、地下鉄が役10m離れて通り、加えて旧建物の地下室が残っています。地下室を撤去しながら掘削沈下させるという非常に厳しい条件下での施工で、周囲への影響を最小限に抑えた施工が必要となります。そのためこの施工では、沈設制御方法として計測管理による情報化施工の導入、及びそれと連動した自動圧入制御システムによる圧入工法を採用しています。その結果、最終沈設精度は長手方向1/3000、短手方向1/15000の高精度を実現しました。また、挟隘地での施工のため、コンプレッサーなどの設備は構築した躯体上に設置しています。なお、ニューマチックケーソン工法の採用により、一般の山留工法と比較して敷地利用率が16%向上しました。

敷地面積50m2の狭小市街地でのビル地下室の施工

施工場所は東京都渋谷区の繁華街の一角で、敷地面積はわずか50m2。地価が高く、狭小、過密な都市部でのビル建設においては、土地の有効利用を図った合理的な計画が不可欠です。通常の土留工法では施工不可能な状況ですが、ニューマチックケーソン工法を採用すれば、付加価値の高い地下空間を組み合わせたテナントビルの建築が実現できます。

2005年1月28日(金) 00:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年1月27日 (木)

安全環境

周辺環境の保全

 ニューマチックケーソン工法は、以下の特長から周辺環境への影響が少ない、環境に優しい工法です。 そのため、施工場所(市街地、山岳地、河川、湖、海、近接施工など)を選びません。


重要文化財「第六台場に接近したレインボーブリッジの施工状況
  1. 地下水を低下させないため、周辺地盤の井戸涸れおよび圧密沈下の心配がありません。
  2. ヒービング、ボイリングに伴う周辺地盤の沈下の心配がありません。
  3. 掘削土砂はドライ掘削のため産業廃棄物とならず、普通土処理が可能であり、リサイクル利用ができます。
  4. 現地盤強度にあわせた掘削方法を採用するため、一般的に地盤改良が不要となります。そのため土壌環境などへの影響がありません。
  5. 他工法に比べ、一般的に基礎平面形状および施工時の使用面積を小さくできる傾向にあり、狭い工事区域での施工ができます。
  6. 施工時の騒音、振動など周辺環境へおよぼす影響については、以下の対策を行うことによって未然に防止、または影響を最小限に押さえることができます。

コンプレッサーの騒音・振動対策

コンプレツサーの騒音・振動対策は、一般的にはコンプレッサー室を防音ハウスとし、本体ベースに防振ゴムを取付けて対処しま す。さらに騒音・振動の低減を図る必要がある場合は、通常使用するレシプロ型より騒音、振動が少ないスクリュー型のコンプレ ッサーを使用します。また市街地では、ケーソン現場全体を防音ハウスで囲って施工する場合もあります。


コンプレッサー用防音ハウス

コンプレッサー用防振ゴム

スクリュー型コンプレッサー

マテリアルロックからのエア排気音対策

 コマテリアルロックでは、掘削、排土作業中にエアの排気が繰り返 されます。排気音を低減させるためには排気サイレンサーを取り付けることが有効です。サイレンサーを水の中へ投入することに より、さらに防音効果を高めることができます。また、ワイヤーボックスからの漏気音に対しては、消音装置を取付けることによって低減を図ります。


コンプレッサー用防音ハウス

コンプレッサー用防振ゴム

刃先からのエアブロー防止対策

 一般的に、刃先からのエアブロ-は適切な作業気圧管理により防止することができます。しかし、沈設地盤が酸欠層やメタンガスといった有害ガスを含む地層の場合は、エアブローの影響が周囲 におよぶことが考えられます。この影響を防ぐため、ケーソン直近でブローしたエアを回収する方法がとられます(エアブロー回 収装置、ブローホール)。また、刃先からの漏気が多い砂礫、玉石、転石、岩盤層では、刃先にエア漏気防止シートを取り付ける場合があります。


エアブロー回収装置

ブローホール

刃先部エア漏気防止シートの設置


* ニューマチックケーソン工法の施工は、労働安全衛生法、労働安全衛生規則、高気圧作業安全衛生規則、酸素欠乏症等防止規則などを遵守して行います。
また、「無人化システム」と「ヘリウム混合ガス呼吸システム」の一体化により、省力化、高能率化、安全性の向上が計られます。

2005年1月27日(木) 00:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年1月26日 (水)

最新技術

■最新のニューマチックケーソン工法

■無人化システム ■自動化ケーソン工法
 無人化システムは、掘削・排土作業の能率向上と高気圧下の労働環境の改善 を目的として開発されたものです。地上の遠隔操作室から作業室内の掘削設備 (ケーソンショベル、土砂自動積込み装置)を、テレビモニターとコンピュー タグラフィック、および計測管理情報(姿勢制御計測、作用荷重計測など)で 確認しながら遠隔操作を行います。  無人化システムのさらなる省力化、高能率化、高精度化、安全性の向上 をバックアップする工法が自動化ケーソン工法です。
 コンピュータ制御により、掘削から土砂積込みまでの一連の作業を自動 運転化し、より安全で効率的な施工を実施します。

地上遠隔操作室

作業室内掘削状況

■大深度ニューマチックケーソン工法
 「無人化システム」と「ヘリウム混合ガス呼吸システム」の一体化により、 大深度開発事業を確実にサポートし、水面下70m(理論作業気圧0.7MPa)までの地下構造物の構築を可能にする工法が「大深度ニューマチックケーソン工法」です。
 無人化システムであっても、機械の点検・修理、あるいは掘削完了後の機械解体など特殊な場合には、作業員が高気圧環境内に入る必要があります。 そのため、従来は作業気圧0.4Mpaを超える工事は高気圧障害発生の面から施工困難と考えられてきました。
 そこで、「無人化システム」と「ヘリウム混合ガス呼吸システム」を組み合わせることで最大作業気圧0.7MPaまで可能な「大深度ニューマチックケーソン工法」を開発し、 大深度での安全・確実な施工を可能としました。

■ヘリウム混合ガス呼吸システム

 窒素や酸素の密度が濃い高気圧空気を呼吸することは、高気圧障害発生の要因となります。そこで大深度空間での作業を可能にするため、深海潜 水で実用化されている高気圧障害防止技術を応用した、「ヘリウム混合ガス呼吸システム」を開発しました。このシステムは呼吸ガスとして窒素量を高気圧空 気より少なくし、酸素量を調整してヘリウムを添加した、ヘリウム・窒素・酸素の3種混合ガスを用います。さらにこのシステムでは減圧時に酸素呼吸を併用 し、体内に溶け込んだ窒素の体外排出を促進させて、減圧症の発症を防止します。


ヘリウム管制室

ヘリウムロックB

ヘリウムロックA

メンテナンス作業

2005年1月26日(水) 12:06 | | コメント (0) | トラックバック (0)